27話
最澄と空海がやっと出会うことになった話。いや、これまでも何度か対面しているのだが、互いを認識しあい言葉を交わす情熱的なシーンである。
空海が最澄の手を握り、「この手が…あの時、我の命を救った。」空海の人たらしな感じがとても好きです。
そして、最澄の名を「’最も澄む’という呪詛」という霊仙和尚。最澄の心の清い様から名づけられたのか、最澄という名前のために清くあるのか。
遣唐使にやる気のない橘逸勢が目をキラキラさせている様子。最後の霊仙和尚と顔を合わせている様子がかわいい。
28話 赤岸鎮
━犀の角のごとく ただひとり ゆけ
仏教の経典『スッタニパータ』の一節で、「孤独を怖れる必要はない」と解釈される。
「孤高こそ、仏の道の本懐」といった空海は、最澄と空海が目指すものの過程に、義真が思う友は必要ないと思ったからであり、最澄と友になることを断ったのではないと思う。
そして、やっと会えたふたりが、また離れ離れになるのがもどかしい。もっと二人の掛け合いを見ていたい。
空海たちが流れついた先で、霊仙和尚の頭脳プレー。橘逸勢のヒロインっぷり。「美味い美味い!」言ってるのがかわいい。そして、空海の阿頼耶識まで届く書。
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